
皆様こんにちは。
エアーツールには欠かせない部品がいくつかありますが、今回はエアーの接続に使用する【カプラ】について紹介していきます。
「つなぎ合わせるだけじゃないの?」
と思われますが、実はカプラにも種類がたくさんあるのです。
ではどのような種類があるのでしょうか?
カプラの役割
まずカプラについてですが、日本語で接手と呼ばれたりもします。
このことから、ホースや配管をつなぎ合わせる部品ということです。
基本的にワンタッチで脱着でき、同じ種類のカプラなら様々な物に取り付けることができます。
例えばエアブラシAからエアブラシBに変えたい時は、ワンタッチで接続を解除し、Bに接続することができます。
カプラが無ければ、工具を使って接続を外さなければけないため、手間も時間もかかってしまいますね。
カプラの種類
当店で取り扱っているカプラは大きくは2種類に分けられます。
一つは【スーパーカプラ】で、もう一つは【ハイカプラ】です。
ですが【スーパーカプラ】・【ハイカプラ】というのは日東工器の商標です。
なのでここでは日東工器のカプラでお話していきます。


違いを簡単に申し上げますと、見た目はハイカプラの方がスーパーカプラよりも口径が大きく、スーパーカプラはジョイント部分が細くなっています。
カプラ型番を表記する際は、以下のようになります。
【スーパーカプラ⇒02】
【ハイカプラ⇒20】
となります。(03等の表記の物もありますが、ここでは02と20を例に書いていきます。)
例えば02PFF(スーパーカプラ)と、20PFF(ハイカプラ)という商品があるのですが、PFFとはどういう意味なのでしょう。
カプラの品番の意味
02PFFといわれるカプラを例にして解説していきます。

【Pはプラグ】【Fは雌ネジ】【最後のFはパッキンあり】
となります。
最初のFのフラットはネジに種類があり、フラットネジとテーパーネジがあります。
断面図を見ていただくと角度が違うのが分かると思います。


Pはプラグですが、ソケットになると【S】の表記になります。
また平行ネジとテーパーネジは取り付けが出来ません。
フラットネジにはフラットを、テーパーネジにはテーパーを取り付けるように注意しましょう。
違う種類のネジを合わせると、漏れや破損の原因になります。
その他の品番の違い
それではその他の品番によるカプラの違いを見ていきましょう。

コチラの品番を見ていきましょう。
【スーパーカプラ(02)】【プラグ(P)】【ナット(N)】なのですが、品番では【02PN】になります。

コチラの品番はどうなるのでしょう?
【スーパーカプラ(02)】【プラグ(P)】【雄ネジ(M)】
と、なり、品番は【02PM】になります。
ソケットの品番
それではプラグだけではなく、相方のソケットも見ていきましょう。

上の内容をおさらいしつつ、この2種の製品の型番を見ていきましょう。
まずは左のソケットから。
【スーパーカプラ(02)】【ソケット(S)】【ナット(N)】になり、品番は【02SN】になります。
次に右のソケットですが
【スーパーカプラ(02)】【ソケット(S)】【雄ネジ(M)】なので、この製品の型番は【02SM】となります。
カプラの品番一覧表
カプラにはこの他にも品番がありますので。アルファベットで表される意味を表にしました。
プラグのP | ソケットのS | 2番目のアルファベットは形状 |
![]() PFF | ![]() SF | Fと呼びます。 Female(メスネジ) 2番目のFはパッキン付きの意味 |
![]() PH | ![]() SH | Hと呼びます。 Hose(ホース)の意味 |
![]() PM | ![]() SM | Mと呼びます Male(オスネジ) |
![]() PN | ![]() SN | Nと呼びます Nut(ナット)の意味 |
内径の呼び名
またカプラには内径にも種類があり、接続するホースと合わせなければいけないので注意しましょう。
専用の呼び方をするため、分かりにくいかもしれませんが、こちらも表現方法さえ知ってしまえば迷うことはないでしょう。
内径用語の説明
通常2分(ニブ)や3分(サンブ)と言う表現をします。
また、ネジの接続部のみならずホースの内径も同様に2分や3分と呼びます。
この単位はすべてインチで、分母を8とした場合1/4インチは2/8インチですから2分と呼び、3/8インチの場合は3分と呼びます。
1インチは25.4mmなので、1/4インチは6.35mm(通常6.3といって内径6.5mmのホースを接続します)、 3/8インチは9.525mm(通常9.5という)になります。
通常2分(1/4)が一般的に使用されています。
ちなみに8分はインチと呼び12分はインチ半と呼びます。
文章にすると分かりにくいと思いますので、こちらの表を参考にしてみてください。
インチ | mm | |||
1 | 25.4 | |||
1/2 | 12.7 | 4分 | ||
3/8 | 9.525 | 3分 | ||
1/4 | 6.35 | 2分 | ||
1/8 | 3.175 | 1分 |

こちらの写真は2分(1/4)と3分(3/8)なのですが、かなり大きさに差があるのが分かります。
ですので、カプラのサイズには気を付けるようにしましょう。
テーパーネジとフラットネジの違い
最後にネジについて解説します。
ネジにはテーパーとフラット(平行)とsありますが、基本的にはテーパーにフラットを取り付けることはできません。(逆も同じ)
テーパーにはテーパーを、フラットにはフラットを使用してください。
注:違う種類のネジを組み合わせると破損の原因になります!
テーパーネジを使用する際には、必ずシールテープを雄ネジに数周巻いてから締めこんでください。(巻きすぎも破損の原因に繋がることがあるので注意しましょう。)
シールテープを使用しないとエア漏れします。
なので、使用するネジのタイプを事前に確認するようにしてください。
まとめ
今回はエアツール等に欠かせないカプラについて紹介してきました。
つなぎ合わせるだけの部品ですが、蓋を開けるとすごく奥が深い部品でもあります。
今回は日東工器のカプラをメインで紹介させていただきましたが、他のメーカーでも接続の注意点とうは同じことが言えます。
大切なのが【同じメーカー同士のカプラを使用する】【ネジの種類に気を付ける】【口径を確かめる】の3点です。
これさえ守ればきちんとカプラを接続することができます。
ですので、エアツールが何個もあるという方は、カプラの種類を統一すると良いでしょう。
またプロホンポでは、ロータリーソケット等特殊な物も多数取り揃えております。
フレキシブルにジョイントが動くので、作業の効率アップにも繋がります。
今回紹介したカプラはエアブラシや塗装ガンに必要になる部品です。
そんなエアブラシや塗装ガンについても記事を書いております。
それでは本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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